血液検査(血小板、凝固系)
今日は血小板、凝固系のお話します。
〇血小板
血小板には、まず一次止血の役割があります。
活性化した血小板は、傷口に集まり、血栓という塊をつくり、傷口を塞ぎます。
一次止血でつくられた血小板の凝集塊が、フィブリンによってさらに強固になるのが二次止血です。
血小板の増加は、
・慢性炎症
・感染症
・溶血性貧血
・腫瘍
・寒冷によるストレス
などで見られます。
血小板の減少は、
・骨髄産生能力の低下
・DIC(播種性血管内凝固症候群)
・免疫介在性血小板減少症
などで見られます。
〇凝固系
凝固系(血液凝固因子)とは止血のために血液を凝固させる物質のことです。
血液検査項目には以下のものがあります。
プロトロンビン時間(PT)
出血が始まってから、肝臓でプロトロンビンが作られるまでの時間。
プロトロンビンは、二次止血の時に必要な因子です。
トロンボプラスチン時間(APTT)
トロンボプラスチンの働きで血液が凝固するまでの時間。
トロンボプラスチンも凝固させるための因子。
難しい言葉がたくさん出てきましたが、すなわち、血小板が単独で止血を行っているわけではなく、凝固因子という物質も止血に関与しているため、それらの異常がないかを調べたものが、PTやAPTTといった項目です。
PTが異常値(延長)の場合は、凝固因子欠乏症や肝疾患が疑われます。
APTTが異常値(延長)の場合は、凝固因子欠乏症や血友病が疑われます。
ウサギでは、血友病の自然発生の報告はありません。
今回のお話は、なじみがない方も多くいらっしゃったのではないでしょうか??
難しかったですね…。
実は、あまり、ウサギの凝固系因子に関する報告が少ないので、みなさんと共有できる目新しい情報も少なかったです。
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