歯が悪くなったうさぎさん
臼歯整形についてお話します。
食欲不振の原因となりうる歯のトラブル(伸びすぎていないか、虫歯になっていないか)は、自宅ではなかなか知ることができません。
病院での定期チェックにおいて歯のトラブルが見つかったウサギさんについて、今日は記載したいと思います。
病院においては診察の時に、機械を使って口の中を観察します。
その時に奥歯が伸びたり虫歯になったりしていないか見ることができます。
歯のトラブルが疑われるうさぎさんには、歯を削る処置をご提案しますが、通常鎮静下でしかできません。動いてしまったときに口の中を切ってしまっては危ないからです。
鎮静下で、口を機械を使って大きく開き、歯の処置をするのですが、
正常な歯の状態だとこのように見ることができます。
真ん中のピンクの〇は舌です。両脇にあるのは、上顎の臼歯、下顎の臼歯です。
真ん中の上2本、下2本の歯は切歯です。
もし、歯が伸びている場合は、
向かって左の歯のように、舌や頬を傷つけてしまうこともあります。
実際の写真を見てみましょう。
臼歯がとがっているのが見えますか?
歯はあっという間に伸びます。
ですので、月に1回、鎮静下での臼歯整形をする必要があります。
そんなに頻繁にやって怖いなと思われる飼い主さまが多いと思います。
しかし、安心していただいて大丈夫です!
使用するお薬はすぐに寝てすぐに起きる麻酔薬です。
処置の時間も5~10分ほどと短時間であることが多いのと、処置自体に痛いと感じることはほとんどありません。
もちろん、うさぎという動物自体、犬・猫・人などの動物よりも麻酔のリスクがあるのは事実です。しかし、歯が原因となる食欲不振の場合も、死亡リスクのあることです。
天秤にかけたときに、
「食欲不振で2週間毎日通院に来るうさぎさんの負担」VS「月に1回10分ほどで終了する麻酔によって食欲不振にならずに済む」
を比べたら、絶対歯の処置をする方がいいです!!
安心していただいて大丈夫です!!
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