多飲多尿
多飲多尿とは・・・
文字通りたくさんお水を飲んでたくさんおしっこをする症状のことです。
うさぎさん、通常どのくらい水を飲むのかというと、うさぎさんによって違います。
体重1kgあたり50~200mlと言われ、大変幅がありますので、普段元気な時に飲んでいるお水の量を把握しておきましょう。
原因
・飼育環境
・腎疾患
・熱中症
・糖尿病
①飼育環境に関して・・・
室温25℃以上、湿度60%以上では、多飲多尿を引き起こす可能性が高いです。
②腎疾患
腎臓の役割は、老廃物の排出、尿の濃縮です。
尿の濃縮について、尿の作られ方を簡単にご説明します。
血液が腎臓に入ると、腎臓は血液中のものをろ過します。そして体にとって不要なものをピックアップし、必要なものは血液中へ再吸収します。再吸収されるものの中には水分も含まれています。不要なものは尿として体の外へ排出されていきます。
ここで、腎臓の機能が低下してしまうと、水分の再吸収ができなくなります。
正常な腎臓をもつ動物では、黄色い尿が出ていますが、水分の再吸収ができなくなると、水っぽい薄い尿が排出されることになるのです。
腎疾患が重度の場合、乏尿、食欲不振、元気消失などが症状として表れます。
血液検査、レントゲン検査、エコー検査、尿検査などの検査により、診断を行います。
血液検査上の腎臓の項目である、BUN(尿素窒素)、CREA(クレアチニン)について、
CREAは、筋肉量に関連があると言われており、天敵から襲われても速く逃げられるように体のつくりを備えているうさぎは、筋肉量が少なく、腎臓が悪くても、CREAは低く出てきてしまうことがあります。※BUN、CREAともに数値が基準値よりも高い時に腎疾患が疑われます。
③熱中症
うさぎの体温は38℃台です。
ヒトよりも高いですね。
体温40℃を超えるとしんどくなってきます。43℃ほどになると、命の危険があり、早く熱を下げなければ、臓器不全となってしまう可能性があります。
ワンちゃんの場合だと、はあはあ喘いで呼吸が悪くなりますので、ご家族の方も気づかれますが、うさぎさんの場合は、顔色を変えないことが多いので、いつの間にか体温が上がっているということがあります。耳が厚くなっていたら要注意です。
これから夏の時期、暑いので、部屋の中は涼しく、クールマットなどで本人が厚くなったら移動ができるような環境づくりが大事ですね。
④糖尿病
うさぎさんの糖尿病は大変稀です。
血液検査で診断することができます。
以上、多飲多尿についてお話ししました。
いつもよりよく水を飲むなあと感じられた方はご相談ください。
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