今日のうさぎさん⑱
ごはんを食べなくなりました…
みかんちゃん(6歳 女の子)
食欲不振の主な原因は胃腸うったい、もしくは歯牙疾患です。
みかんちゃんのおなかを触ったときは、胃袋の感触は正常に近いものを感じました。
一方で、お乳が張っており、つまむとミルクが出てきました。
避妊手術はされていないということなので、子宮疾患を疑い、レントゲンを撮影しました。
左が頭側、右がしっぽ側です。
下腹部には、本来あるはずの腸管がなく、頭側に寄っています。
超音波を当てたところ、下腹部にて、膀胱以外の液体貯留を認めました。
腹部では、液体貯留は、一般的に胆嚢と膀胱しか認められません。
間違いなく、子宮の疾患が疑われました。
ちなみに卵巣です。
うさぎさんは、交尾排卵といって
交尾したら、排卵し、そして精子と受精するというメカニズムを持っています。
例えば、犬ですと、
年に単回の発情期があり、その発情期の間に排卵をしますが、交尾のタイミングによっては、卵子と精子が出会わず、受精ができないということはよくあります。
一方で、うさぎさんは交尾排卵ですので、交尾として、精子が入ってくるタイミングで排卵しますので、比較的容易に受精します。うさぎさんは、敵に襲われやすい動物ですから、たくさん子供が作れるように、体の仕組みが適応したのかもしれませんね。
話を戻しますと、そういったわけで、卵巣にはいつでも排卵ができるように、準備がしてあります。というのが、写真で言う黒いつぶつぶの箇所です。卵胞が形成されています。
みかんちゃんは6歳ですが、子宮疾患になってしまいました。
高齢になればなるほど、女の子は生殖器疾患が多いので、あらかじめ予防として、子宮卵巣を摘出するのがいいのかもしれませんね。
みかんちゃんの手術は無事に終わり、元気になりました!!よかったです。
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