男の子の生殖器疾患について

先日、片側の睾丸が腫れてきたとの主訴で、来院されたうさぎさんの去勢手術を行いました。

年齢は8歳。

高齢になってきていましたが、麻酔をかけて処置をさせていただいた理由は、


睾丸が大きくなって、地面にすれて出血してしまう恐れがあったこと、

精巣腫瘍では悪性の可能性もあること、

睾丸が大きくて、尿がつき、かぶれる恐れがあること


などです。

出血してしまっては、やはり痛いです。それによって食欲不振に陥る可能性もあります。

また、膿んでしまうこともあり、管理が大変です。


去勢手術自体は、比較的短時間で終わる手術のため、今回、年齢のため麻酔が心配でしたが、術前検査をしっかりさせてもらって、手術は無事行うことができました。


まず、精巣は、10~12週齢で陰嚢内に下降します。

うさぎさんでは鼠径輪(腹腔と陰嚢をつなぐ隙間)が閉鎖しないため、大人になった後も精巣がおなかの中に入ります。


腫瘍では、

ライディッヒ細胞腫が一番多いです。次に精細胞腫、セルトリ細胞腫などもあります。


ライディッヒ細胞腫では、一般的に良性で、時に悪性になることがありますが、稀です。悪性の場合、リンパ節に転移することがあります。



手術は無事に終わり、その子はライディッヒ細胞腫でした。

今のところ良性とのこと。

良かったです。長生きしてね^^


あまり、睾丸を見る機会はないかもしれませんが、片側が大きくなっていないか、確認してみてくださいね^^

なにが気になることがありましたら、お問い合わせくださいね^^

ルモうさぎブログ

個人のブログに変更しました。

0コメント

  • 1000 / 1000