うさぎさんの血液検査の意義②
前回は、採血場所と、血液検査(赤血球と白血球)を説明させていただきました。今回は、その続きで、血液化学検査についてお話ししたいと思います。
③血液化学検査
・グルコース
血糖値を表しています。ヒトや犬猫では、糖尿病の指標としてよく用いますよね。しかし、うさぎさんでは糖尿病の発生は珍しいです。血糖値は、ストレス、妊娠の有無、エサ、年齢が関与することも大変多いです。ルモは採血時、緊張したようで、少し血糖値が高めでした。
・尿素窒素、クレアチニン、リン
腎機能の評価に用います。
・カルシウム
うさぎさんでは、ほかの動物に比べ、30~50%高く、正常値に幅があります。ですので、14mg/dlまでなら許容範囲として考えることが多いです。うさぎさんの場合だと、食物からの摂取量に比例して高くなります。ですので、カルシウムを多く含んだペレットには注意してくださいね。たくさん摂取していると尿石の原因となります。高カルシウム血症は、慢性腎不全や胸腺種で見られ、低カルシウム血症は、飢餓や重度の下痢で見られることがあります。
・タンパク、アルブミン
脱水、慢性疾患、高体温などで、高くなることがあります。その中でも原因は脱水が一番多いです。一方、出血、肝機能低下、消化管鬱滞、飢餓などで低くなることがあります。
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