1月ご来院のうさぎさん⑫

ご紹介します。今日は心因性の疾患についてのお話しです。

チャコちゃん(2歳3か月の男の子)

食欲不振…

朝から全然食べていないそうです。おなかを触ると少し、内容物が感じられましたので、腸管の運動が低下してしまう、「鬱滞」が考えられました。腸管の動きを促すため、点滴と強制給餌、お薬を飲ませました。ご自宅でも投薬を頑張ってみてくださいね。

早く普段通り食べてくれるとうれしいです。

食欲不振になった原因はお話しをお聞きする限りではわかりませんでした。しかし、若い子の食欲不振の原因で最も多いのは、精神的なストレスです。もし、思い当たることがあれば工夫してみてくださいね。


モコちゃん(3歳8か月の男の子)

左の後ろ足をひきずっている、脱毛…

診察室内で歩いてもらいました。特にどちらかの足に負荷をかけることなく、自然とぴょんぴょん飛んでくれました。しかし、触診上左右の太さの違いを感じましたので、どこかにぶつけたことが原因による腫れがまずはじめに考えられました。万が一、歩行に違和感が続く場合は、レントゲンを撮ってみましょう。

また、頭や足に脱毛がありました。見かけ上、心因性の脱毛に見えました。検査をすると、特に真菌やダニなどの感染は見つかりませんでした。しかし、脱毛が続き、皮膚の状態が悪くなると、これから感染してしまう可能性がありますので、気を付けましょう。

心因性の脱毛…というと、治療が難しいです。なぜなら、精神的にストレスを感じてしまうことによって、自分の毛をむしってしまうからです。お話しをお聞きしていると、飼い主さんにお子さんが生まれて、ご家族が増えたそうです。飼い主さんがモコちゃんに構ってあげる時間の確保、赤ちゃんとの接触時間を短めにすること、ケージの外で遊べる環境を作ることなどの工夫を考えていくしか難しそうです。

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