うさぎの悪性腫瘍
本日は、悪性腫瘍についてお話しします。
腫瘍には、良性腫瘍と悪性腫瘍があります。
良性腫瘍は、ゆっくりと増殖し動物に悪影響を及ぼしません。
悪性腫瘍は、近くの組織への浸潤や、遠隔転移を引き起こし、動物の生命を脅かします。
うさぎでは、腫瘍の後発部位は、皮膚と生殖器です。
診察においてよく遭遇するのは、「子宮内膜腺癌」ですね。
女の子では8割以上が子宮卵巣の疾患になってしまうと言われています。
さて治療は、腫瘍の種類によって異なりますが、
・外科的治療
・化学療法
・放射線治療
があります。
ただし、放射線治療はうさぎでは一般的ではありません。
また、ペットのうさぎに対する抗がん剤の使用法は確立されておりません。
よって、症例検討会などに出席して、なんとか抗がん剤や内科的治療での治療法がないか、常に新しい情報を得て、勉強し続けないといけません。
先日、骨肉腫の猫ちゃんに診察で出会いました。
右前足にふくらみがありますね。
そこが、骨肉腫(骨の悪性腫瘍)の箇所です。
猫や犬の骨肉腫では、四肢骨の発生が、頭骸骨や顔面骨の発生よりも多く、
うさぎの骨肉腫では、頭蓋骨や顔面骨の発生が、四肢骨の発生よりも多いという違いがあります。
肺や、腹部臓器に転移をしやすいという点では、他の動物と同じです。
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