ヘルニア
ヘルニアとは、組織が正常な場所からはみ出してしまった状態のことです。
ヘルニアの種類には、
・椎間板ヘルニア
・鼠径ヘルニア
・会陰ヘルニア
・臍ヘルニア
・陰嚢ヘルニア
などがあります。
椎間板ヘルニアは、背骨の椎体間に存在する椎間板が、腹側に突出し、神経を圧迫してしまう状態です。
レントゲンにおいて椎体間が狭窄していることはわかるのですが、神経を圧迫しているかは判断が難しいです。よって椎間板ヘルニアの診断には、MRIの検査が有効です。
鼠径ヘルニアは、鼠径部に鼠径輪と呼ばれる輪っか(そこから血管や神経が腹腔内から後肢へ伸びている)に腹腔内に本来存在する腸管などの臓器や脂肪が出てしまう状態です。
会陰ヘルニアは、会陰部における腹腔内組織の突出、
臍ヘルニアは、臍の箇所における腹腔内組織の突出、
陰嚢ヘルニアは、陰嚢における腹腔内組織の突出
です。
うさぎさんは、陰嚢ヘルニアが起こりやすいです。
うさぎさんの、睾丸は腹腔内に入ったり出たりできますよね。
他の動物ではあまりないことです。
内鼠径輪と呼ばれる、腹腔と陰嚢をつなげる輪っかがほかの動物よりも広いのです。
よって本来出てはいけない腸管や膀胱などが出てしまうことがあります。
ヘルニアだとわかった時点で、去勢手術とともに、内鼠径輪を閉じる手術をすべきです。
それは、もし、腸管などが入り込んでしまった場合に、腸管が輪っかの部分で締め付けられてしまい、腸管が壊死してしまうこともあるためです。
睾丸の横に内臓の組織が出てしまった陰嚢ヘルニア。
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